実習で「分からない」と言えなかった僕へ。10年経ったバイザーからの答え

学生・若手
学生ユウセイ
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見学中に先生から「何かある?」って聞かれるのが、実は一番困りました…

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

わかる。僕も実習中、あの質問のたびに頭の中で「何でもいいから絞り出せ!」って叫んでたよ。

実習がつらい。
質問が思いつかない。
「分からない」と言ったら、できない学生だと思われそうで言えない。

もしあなたが今そういう状態なら、最初に伝えたいことがあります。
それは、あなたが理学療法士に向いていないからではありません。 10年以上この仕事をしている僕も、実習中はまったく同じことで悩んでいました。

この記事では、僕自身の実習生時代の話と、指導する側になった今だから言えることを、格好つけずに書きます。

この記事で分かること

・何かある?」に答えられなかった僕が、指導者になって気づいたこと
・「分からない」と言うと評価が下がるのか(バイザー側の本音)
・凹んだ日の立て直し方と、本当に限界のときにやってほしいこと

「何かある?」に凍りついていた実習生時代

実習中、バイザーの先生に言われて一番困った言葉が「何かある?」でした。

質問が「ある」ような、「ない」ような。というより、何が分からないのかが分からない
それでも沈黙は怖いので、当時の僕は頭をフル回転させて、とにかく「考え抜いた感」のある質問を必死に絞り出していました。
今思えば、質問の中身より「ちゃんと考えてます」という雰囲気を守ることに必死だったんです。

指導者になった今、「何かある?」を言わない理由

時が経って、僕は指導する側(バイザー)になりました。そこで決めていることが一つあります。学生に「何かある?」と聞かないこと。代わりにこう伝えています。

「もし、気になることがあったら、いつでも聞いてね。」

あの頃の自分の「分からないことが、そもそも分からない」というモヤモヤを覚えているからです。その状態の人に「何かある?」は、実は結構むずかしい質問なんですよね。

だからもし、あなたが「何かある?」にうまく答えられなくても、それはあなたの理解が浅いからとは限りません。質問できるようになるには、材料になる経験がまだ足りないだけ。それは実習生として自然な状態です。

10年やっても、臨床推論は難しい

正直に書きます。評価のやり方は学校で習えます。
どんな動きが問題かも習えます。
でも、目の前の患者さんから読み取った情報を推論に繋げて、次の一手を決める——この臨床推論は、10年以上やっている今でも難しいです。

推論は知識だけでは組み上がらなくて、「あのときはこうだった」という経験の引き出しを増やしながら、少しずつ身につけていくものだと思っています。
それを実習中の学生に「はい、考えて」と求めるのは、指導者側の僕から見ても正直、酷な要求です。

だから、今できなくて当たり前。それはあなたの能力の問題ではなく、順番の問題です。

「分からない」は弱みじゃない

実習生時代の僕は、「分からないと言ったら、できない学生だと思われる」という不安でいっぱいでした。でも指導する側になった今なら、はっきり言えます。

「分からない」を伝えることは、弱みではありません。
むしろ、分からないことを分かろうとする姿勢にこそ、実習生の意欲が見えます。

よく聞かれるので補足すると——僕の経験上、「分からない」と口にしたこと自体が不合格の理由になることは、基本的にないと思っています。
指導者が見ているのはその後です。分からないままにしない。どうすれば理解できるか考える。調べる、聞く。その積み重ねのほうが、よほど評価されています。

つまり「分からない=悪」ではないけれど、「分からないの放置」には注意。これは僕が今、指導者として大事にしている視点です。

凹んだ日の立て直し方

それでも凹む日は来ます。10年かけて身につけた立て直し方を3つだけ。

①事実と解釈を分ける
「質問に答えられなかった」は事実。
「自分は向いていない」は解釈です。
ノートに事実だけ書き出すと、残るのは「明日準備できること」だけだったりします。

寝る
冗談ではなく、実習中の自己評価は睡眠時間に比例します。
課題が終わらない日でも、削る優先度の最後は睡眠に。

「できたこと」を1行だけ残す
デイリーノートとは別に、自分用に。「今日は挨拶の声が出た」でいい。
実習の記録は放っておくと「できなかったこと」だけが溜まるので、意識して逆側を残します。

本当に限界のときは

我慢し続けることが正解ではない場面もあります。
眠れない日が続いている、食欲がない、体調を崩している——そういうときは、一人で抱えずに学校の先生(教員)に相談してください。
実習の調整は、あなたが思っているよりずっと普通に行われています。相談は逃げではありません。

まとめ:その経験は、あとで必ず糧になる

実習はしんどいことも多いです。
でも、弱さを見せながらそれでも前に進もうとしている実習生の姿を、指導者はちゃんと見ています。その姿には本当に力があります。

このブログのメッセージは「失敗しても、悩んでも、また前に進める。」
失敗だらけだった僕が、10年かけて確かめてきたことです。

実習の不安の何割かは「見通しが立たないこと」から来ます。
何をどの順で準備すればいいかは実習準備まとめに整理してあるので、少し落ち着いたら覗いてみてください。

あなたのペースで、コツコツいきましょう。

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最後に(免責)

本記事は、理学療法士としての臨床経験および実習指導経験をもとに、実習の進め方に関する一般的な視点を整理したものです。
実際の実習内容や進め方は、養成校の方針や実習指導者の指示によって異なりますので、必ず指導者・養成校の指示を優先してください。

なお、当サイトの情報を参考にされたことで生じた損害等について、当方では責任を負いかねますことをご了承ください。

以上、理学療法士 ユウセイでした。

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