
学生の時、ケースノートって何?って感じでしたね

今まで担当した学生でも、ケースノートを作った事が、無いって言ってたな〜
ケースノートは、実習中に提出する非常に重要な書類のひとつです。
内容次第で評価に大きく影響することもあり、「何を書けばいいのか分からない…」と悩む学生も少なくありません。
この記事では、ケースノートの目的や基本構成、書く際に意識したいポイントを理学療法士の視点からわかりやすく解説します。
ケースノートとは?目的と役割を理解しよう
実例で見る!伝わるケースノートの書き方
ケースノートとは?目的と役割を理解しよう
ケースノートとは患者さんの身体的状況・精神的状況を、日々細かく分析したものです。
細かく評価ができればその問題点に対して、対応を考案する事ができます。
実習中は評価・治療の過程を指導してもらい、現場で必要な分析力・思考力を育みます。
最も重要な課題であり難しい課題でもあります。
以下に記載する方法を解説します。
知っておきたいSOAP法

SOAP」という言葉、初めて聞いた方も多いかもしれません。でも現場では非常によく使う方法なので、今のうちにしっかり覚えておきましょう。
S(主観的情報)
患者さんの発言 例)「腰が痛い」
O(客観的情報)
体温・血圧・形態測定・理学療法評価など ※評価が終わったら治療内容もOに記載する
A(評価)
SとOを結びつけて、Sの原因を考える
P(計画)
S〜Aを踏まえて、必要な評価・対応の方針を決める
SOAP法で記載された文面が、ケースノートと呼ばれます。
ケースノートが溜まり、最終的に集約されたものがレポートと呼ばれます。
パズルで例えるとケースノートはピース、レポートはピースが集まり完成した状態です。
その為ピース一つ一つがしっかり出来ている事で、最終的に完成度の高いものになります。
つまりは患者さんを詳細に評価し、対応策を提案できるという事です。
最初は難しいと感じるかもしれません。
筆者も最初はなんのこっちゃという感じでした。
しかし繰り返すごとに徐々に慣れてきます。
就職後もSOAP法でカルテの記載を行う事が多いので、覚えておくことをオススメします。
評価・ケアの裏付けをとる

自分の意見に根拠を持たせたい時は書籍・論文の引用を行います。
引用により自分の評価・ケアへの裏付けが出来ます。
自分の推論に近い論文・書籍の内容を引用し、説得力を持たせましょう。
実習先でエビデンス(科学的根拠)を求められた際にも役立ちます。
引用した際には引用文献の記載を行います。
図書の場合
1)著者名.書名.版表示,出版者,出版年,引用ページ
例)ユウセイ.リハビリ学.コツリハ書店,1990,125p.
論文雑誌の場合
2)著者名.記事タイトル.雑誌名.出版年,巻数(号数)引用ページ.
例)ユウセイ.今後のリハビリについて.コツリハ雑誌,1990,101-102.
筋力検査により、〇〇筋の筋力低下が確認された。
ユウセイらは、〇〇筋が筋力低下すると、立ち上がり動作が困難になる¹⁾と述べている。
その為、立ち上がりが困難になっていると考えられる。
引用文献
1)ユウセイ.リハビリ学. コツリハ書店,1990,125p.
※引用する際は、内容を正確に記載するようにしましょう。

論文を見ると、一番最後に引用文献の記載がある
書き方を参考にしてみてな
実例で見る!伝わるケースノートの書き方

実際に担当患者(たけしさん)のケースノートを作っていきましょう。
リハビリ中の様子
◯月✕日

今日は左に寝返る時に腰が痛みますね。
挨拶し話を聞くと、左に寝返る際に腰痛があるとの事。
毎回の事ですが、体温・血圧・動脈血酸素飽和度(SpO₂)の計測を行います。
寝返り動作を確認すると、右足でベッドを蹴って行っています。
寝返り中は疼痛が強く、苦痛表情が見られています。
疼痛検査を実施し、Visual Analogue Scale8とのことでした。
腰痛部位の右最長筋、右腸肋筋は、筋緊張が亢進していました。
寝返りの際にベッドを蹴る動作が気になり、右股関節の屈曲角度を測定してみました。

すると屈曲可動域30°と制限が生じていました。
また筋力検査を行うと、体幹屈筋・回旋筋の筋力低下も確認されました。
という事があったとします。
右腰に腰痛
体温36.5 血圧115/68 脈75 SpO₂98
関節可動域評価(Range of Motion)右股関節屈曲可動域30°
筋力検査(Manual Muscle Test)体幹屈曲・回旋段階2
疼痛検査(Visual Analogue Scale)8 腰部の疼痛
触診にて右最長筋、右腸肋筋緊張亢進 右>左
左側へ寝返りの際に右足でベッドを蹴るような動作を確認

たけしさんとのやり取りを、SOAP法で記載してみよう!
SOAP法でケースノートを作ってみよう!

◯月◯日 F氏(※ケースノートにはたけしさんと書きません。個人情報の観点から)
S)主観的情報
主訴:今日は左に寝返る時に腰が痛い
O)客観的情報
体温36.5℃ 血圧115/68 脈75 SpO₂98
関節可動域評価(Range of Motion)
右股関節屈曲可動域30°
疼痛検査(Visual Analogue Scale)
8 腰部の疼痛 腰椎棘突起〜右腰部にかけての疼痛
筋力検査(Manual Muscle Test)
体幹屈曲・回旋段階2
触診検査
右最長筋、右腸肋筋緊張亢進 右>左
動作観察
左側へ寝返りの際に、右足でベッドを蹴っている
A:評価
F氏は右股関節屈曲可動域制限と体幹屈筋・回旋筋の筋力低下により、左側への寝返りに必要な回旋を、生み出す事が困難となっている。
その代償動作として、右足でベットを蹴りつつ、右最長筋、右腸肋筋の収縮を用いて、必要な回旋を生み出していると考える。
触診にて右最長筋、右腸肋筋の緊張が亢進していたのは、その為であると考える。
しかし腰椎の特徴として、
林らは椎間関節の構造上回旋運動はほとんど生じない¹⁾と述べている。
上記の知見から、
現在の寝返りにて、右最長筋、右腸肋筋の過負荷に併せ、腰椎回旋が強制され、腰痛が生じていると考えられる。
P:計画
寝返りの際に右足底でベッドを蹴る事で、右最長筋、右腸肋筋の緊張が亢進している可能性がある。
体幹回旋可動域制限
膝関節の可動域制限
股関節筋力低下
上記の機能低下による代償動作として、ベッ ドを蹴りながら寝返りを⾏っていないか精査する。
次回評価
体幹回旋可動域検査
両膝関節の可動域検査
股関節の筋⼒検査(屈曲・内転)
引用文献
1)林典雄.改訂第2版運動療法のための機能解剖学的触診技術. 青木隆明(監修),株式会社メディカルビュー社,2012,p295.

また後日同じように、S→O→A→Pを繰り返す
相手の状況を確認して評価を修正していくよ

引用文献があるとよりGood!
まとめ

今回はケースノートについて解説しました。
ケースノートを書く事で得られるSOAP法・分析力は、就職した後も役立つスキルになります。
特に実習1年目の時には、
実習でどれだけ分析してきたかが問われる場面も多いと感じています。
目の前の患者さんを喜ばせることが出来るように、ぜひケースノートを頑張ってください。
🩺 医療者・学生の方へ
「ケースノートって、どう書けばいいんだろう…」 そう思いながら、実習初日を迎えようとしていませんか?
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最後に
今回ケースノートの作成方法をご紹介しました。
しかし実習先によって、求められる書式・形式が違う可能性があります。
その場合は実習先の指導される先生に合わせて、書類作成をお願いします。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
以上、ユウセイでした。

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