
指導者に「明日から評価してみようか」と言われたんですが、何からやればいいのか…

学校で習った検査を「全部やろう」としてない?初期評価で大事なのは項目じゃなくて「順番」だよ。
実習で初期評価の許可が出たとき、多くの学生が最初につまずくのは「検査のやり方」ではなく「何をどの順でやるか」です。
学校ではROMやMMTの方法は習っても、それをどう組み立てるかは教わりません。
この記事では、初期評価の組み立て方を5つのステップで解説します。
・「習った検査を全部やる」が失敗する理由
・初期評価を組み立てる5ステップ
・指導者への評価計画の伝え方
「全部やる」はなぜ失敗するのか
初期評価でよくある失敗は、教科書に載っている検査を上から順に全部やろうとすること。
これには3つの問題があります。
①患者さんの負担が大きい(体力的にもたない)
②時間が足りない(1単位20分として、2〜3単位もらえたとしても終わらない)
③目的のない検査は結果を解釈できない(「なぜその検査をしたの?」という指導者の質問に答えられない)
初期評価は「全部測る作業」ではなく、「仮説を確かめる作業」です。
初期評価を組み立てる5ステップ
ステップ1:情報収集から仮説を立てる
カルテと他部門の情報から、「この患者さんは、たぶん◯◯が問題で△△ができないのでは」という仮説を立てます。
評価はこの仮説を確かめるために行うもの。
仮説がないまま評価を始めるのが、迷子になる最大の原因です。 → カルテから何を見るかは実習初日に見るべき7つのポイントで解説しています。
ステップ2:問診・視診から始める
評価の入口は必ず「話を聞く・見る」から。
痛みの場所と出る場面、本人が困っていること、姿勢や表情。道具も要らず患者さんの負担もない、いちばん情報量の多い評価です。 → ここで得た主観的情報は、ケースノートのS(主観的情報)にそのまま使えます。
ステップ3:動作観察で「できる・できない」を確認する
寝返り・起き上がり・立ち上がり・歩行など、基本動作を観察します。
「何が、どの場面で、どのようにできないのか」を見ることで、仮説がぐっと具体的になります。
ステップ4:仮説に基づいて検査測定を選ぶ
ここで初めてROM・MMT・感覚検査などの出番です。
ステップ3までで絞り込んだ仮説に関係する検査を選びます。
「立ち上がりで膝が伸びない→膝関節ROMと大腿四頭筋のMMT」のように、動作と検査を紐づけて選ぶのがコツ。
→ 優先順位の原則:疼痛やリスクに関わる評価は早めに、患者さんの負担が大きい検査は後に。
ステップ5:数日に分けて計画し、指導者と共有する
初期評価は1日で終わらせるものではありません。
「今日は問診と動作観察、明日はROMとMMT」のように数日に分けて計画し、評価の前日に指導者へ計画を伝えます。
「明日は◯◯を評価したいのですが、よろしいでしょうか」と自分から提案できると、指導者の見る目が変わります。
評価が終わったら:統合と解釈へ
集めた結果は、バラバラのままでは意味を持ちません。
「動作の問題」と「検査結果」を繋いで、問題点を絞り込む作業(統合と解釈)に進みます。
そして、その内容を初期評価レポートにまとめていきます。
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まとめ
初期評価の組み立ては、「仮説→入口の評価→動作観察→検査の選択→計画の共有」の5ステップ。
検査の数ではなく、仮説と繋がった順番が評価の質を決めます。
全部やろうとしなくて大丈夫。コツコツいきましょう。
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最後に(免責)
本記事は、理学療法士としての臨床経験および実習指導経験をもとに、初期評価の組み立て方に関する一般的な視点を整理したものです。
実際の評価項目・進め方は、患者さんの状態や実習指導者の指示によって異なりますので、必ず指導者の指示・確認を優先してください。
なお、当サイトの情報を参考にされたことで生じた損害等について、当方では責任を負いかねますことをご了承ください。
以上、理学療法士 ユウセイでした。


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