立ち上がりが不安定なときの足底感覚の引き出し方を理学療法士が解説

医療者向け
1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

立つ時に尻もちを、つくのは何故なんでしょう?

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

体重が足にかかってないからだと思うよ

臨床の現場では、重心が殿部に残ったまま立ち上がろうとする場面をよく目にします。 立ち上がり動作は、足底にしっかり体重が乗ることで、はじめて殿部が持ち上がります。

そのため、足底への荷重感覚が不十分だと、立ち上がりがうまくいかない原因になることがあります。

今回は、立ち上がり動作における「足底への感覚入力」の重要性と、実際の感覚の引き出し方について、理学療法士の視点から解説します。

足底感覚を評価する|立ち上がり時の安定性に注目

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

体重が乗っているように、見えますけど…

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

立ち上がりの時に踵に体重が乗りすぎてないかな?確認しよう


立ち上がりが困難な方では、踵周囲(後足部)に重心が偏っているケースがあります。

しかし、患者さん自身は体重を乗せているつもりでも、実際には偏っていることがあり、違いに気づきにくいことがあります。 体重が足部に乗っていない場合は、離殿の際に足趾が浮くような反応が出ることがあります。

そのような場合は、動画で動作を確認し、立ち上がり時に足趾が浮いている様子を一緒に確認すると理解しやすくなります。

また、尻もちをついてしまう方では、母趾球・小趾球(前足部)に重心が移行しにくい傾向があります。

そのため、触れたときに感覚が鈍く感じることもあります。

左右差がないかも含めて確認していきましょう。

足部は、
👉
・母趾球
・小趾球
・踵
の3点で支えることで安定します。

この3点で支えられないと、不安定になりやすくなります。
不安定な場合、バランスを取ろうとして足部の筋肉が過剰に働き、足趾が屈曲することがあります。

足部が不安定な時の立ち上がり

3点に荷重がかかっていないと、立ち上がりに影響します。

①小趾球に体重が乗らないと、扁平足傾向になる場合があります。

②母趾球が浮いてくると、内反足傾向になる場合があります。

③踵が浮くとつま先立ちの傾向になる場合があります。

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

どの立ち上がりも、不安定そうですね

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

不安定な足部に体重を乗せられない

尻もちついても仕方ないよ

足底への感覚入力を促す工夫とは?

足底の3点の感覚を確認した後、座位で体幹前傾を行います。

その際に体重が乗る感覚が乏しい場合は、タオルや指で足底を擦って感覚入力を行います。

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

セラピストの指では駄目なんですか?

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

もちろん良い

でもタオルは、凹凸してるから、感覚を感じやすいよ

実施時のポイント👇

  • 痛みが出ない範囲で行う
  • ゆっくり圧をかける方法と、反復刺激を使い分ける
  • 皮膚トラブル(発赤・内出血)に注意する ※皮膚が弱い方には注意

また、患者さんが痛みを我慢してしまうこともあるため、表情の変化をよく観察しながら行います。

擦るのをやめた後も擦られた感覚が残っていれば、感覚入力は良好と考えられます。

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立ち上がりの安定性を引き出すリハビリアプローチ

足底への感覚入力後は、体幹前傾を行います。

体幹前傾により重心が足部へ移動します。

このとき、母趾球・小趾球・踵の3点に体重が乗る感覚を確認します。

その状態で床を踏み込んでもらいます。

体幹前傾しつつ床を踏み込めたら、立ち上がりを行います。

その際に両手で座面を押すと、立ち上がりを行いやすくなります。

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

手を使ってもいいんですか?

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

今は足部に体重が乗る感覚を養おう

手を使わないのは難易度が高いよ

上肢を使うことで

👉
・恐怖感の軽減
・動作の安定

につながります。

ただし、肩に痛みがある場合は方法の調整が必要です。

まとめ

今回は、立ち上がり動作における足底への感覚入力の重要性とアプローチについて解説しました。

立ち上がりで踏ん張れない背景には、足底の荷重感覚の低下や荷重バランスの偏りが関係していることがあります。

母趾球・小趾球・踵の3点への荷重感覚を確認し、タオルや指による感覚入力を行ったうえで、体幹前傾・床の踏み込みへとつなげていくことが重要です。

上肢サポートを活用しながら難易度を調整し、成功体験を積み重ねていきましょう。

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最後に(免責)

本記事は一般的な情報提供を目的としています。

目の前の患者さんへの適応可否は、各自の評価と専門職としての判断に基づいて実施してください。

患者さん一人ひとりで疾患・既往・身体特性が異なるため、記載内容がすべての方に同様の効果をもたらすとは限りません。

本記事を参考にして生じた損害等について、筆者は一切の責任を負いかねます。

あらかじめご了承ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

以上、理学療法士 ユウセイでした。

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