
寝てる時に、膝を伸ばすと腰が痛いんだ
なんでだろう?

今回は腰痛、しかも寝ているときに出てますね

そうだね!
なぜ腰痛が出ているのか確認していこう!
「寝ているときに膝を伸ばすと、腰が痛くて目が覚める…」
そんな悩みを抱える方は少なくありません。
睡眠中の姿勢や筋の緊張が影響して、腰部にストレスがかかっているケースがあります。
本記事では、寝ながら膝を伸ばす動作で腰痛が生じる原因と、理学療法士としての評価・改善の視点を解説します。
タケシさんの既往歴と主訴
・左脳出血(Brunnstrome stage 右上肢Ⅴ 手指Ⅳ 下肢Ⅴ)
・寝て膝を伸ばそうとすると腰が痛い

仰臥位で膝を伸展していく際に、右腰部に疼痛が生じている。
また膝を伸展する際に両下肢が左側に偏位する。

🔍理学療法評価
おへその位置と骨盤のバランスを確認する

へそを確認すると、左側に偏位している。
おへその解剖学的知識
胎児(たいじ)が母親の中にいる時は、胎児の白線の臍部に空いた穴から、へその緒が飛び出す形で母親とつながっている。
胎児の白線の臍部に空いた穴のことは臍輪と呼ばれており、産まれた後にへその緒を切ることで、臍輪は塞がっていき、見慣れたおへそを形成する。

おへその位置は白線上にあるため、腹横筋・腹斜筋の筋緊張に左右差が生じると、白線を引き付ける力に差が生じる。
つまり筋緊張の高い腹横筋・腹斜筋側に白線が引きつけられ、白線上に位置しているおへその位置が、片側に偏位してしまうことがある。
内腹斜筋
起始:胸腰筋膜(深層),腸骨稜(中間線),上前腸骨棘
停止:第10-12肋骨(下縁),白線(前・後層)
作用:片側:体幹を同側に曲げる,体幹を回旋させる 両側:体幹の屈曲,腹圧を高める,骨盤の固定腹横筋
起始:第7-12肋軟骨(内側面),胸腰筋膜(深層),腸骨稜,上前腸骨棘(内唇),腸腰筋膜
停止:白線,恥骨稜
片側:体幹を同側に曲げる両側:腹圧を高めるAnne M.Gilroy・Brian R.MacPherson・Jamie C.Wikenheiser.プロメテウス解剖学,坂井建雄(監訳),医歯薬出版,2012,148-149

偏位している左側の腹横筋・腹斜筋の筋緊張は高く、反対側に位置する右側の腹横筋・腹斜筋の緊張が低いと推察する。
※おへそを確認する際には、見られるのが嫌という方もおられます。
その場合は服の上から患者さんに触ってもらいましょう。
🧩評価・ケアアプローチ
左腹横筋・腹斜筋の筋緊張が高く、仰臥位で膝を伸ばした際に両下肢が左側に偏位していた。
そのため右腰部が過度に伸張され疼痛が生じたと考えられる。
その為右腹横筋・腹斜筋の活動を高めて、両下肢を伸展する際の左側への偏位をケアしていく。
腹横筋・腹斜筋のケア
右側臥位で右側腹部を持ち上げるようにして、右側の腹横筋・腹斜筋を活動させていく。
麻痺側を下側にするため、疼痛が生じないか注意しながら行う。

このケアにより、左腹斜筋・腹横筋を伸張して緊張を緩和しつつ、おへその位置を正中位に修正しました。
その後両膝を伸ばすと、左側の偏位が緩和し疼痛の訴えなく動作が行えた。
まとめ

仰臥位で膝を伸ばすと腰が痛くなるケースへの評価と対応を解説しました。
おへその位置が左に偏位しており、左側の腹横筋・腹斜筋の筋緊張が高く、右側の緊張が低い状態と推察しました。
膝を伸ばす際に両下肢が左側へ偏位し、右腰部が過度に伸張されることで疼痛が生じていると考えられました。
右側臥位で右側腹部を持ち上げ、右腹横筋・腹斜筋の活動を高めながら左側の緊張を緩和するアプローチを実施しました。
ケア後はおへその位置が正中に近づき、膝伸展時の左偏位が軽減して疼痛なく動作が行えました。
腰痛の背景には腹横筋・腹斜筋の左右差による骨盤・下肢の偏位が隠れていることがあり、おへその位置確認が評価の重要な手がかりとなります。
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最後に(免責)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。
目の前の患者さんへの適応可否は、各自の評価と専門職としての判断に基づいて実施してください。
患者さん一人ひとりで疾患・既往・身体特性が異なるため、記載内容がすべての方に同様の効果をもたらすとは限りません。
本記事を参考にして生じた損害等について、筆者は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、理学療法士 ユウセイでした。


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