
寒くなってきたなぁ、、

そうですね。もうすぐ冬ですね

最近風呂が跨げなくなってきたんだ、、

それは大変ですね!
お風呂に入りたいけれど、浴槽をまたぐのがつらくなってきた…
そんなお悩みを持つ方のリハビリに関わらせていただくことがあります。
「以前は問題なくまたげていたのに、最近はだんだん大変になってきた」
そんなお話を伺うことも少なくありません。
もしかすると、踏ん張るための筋力や、またぐときに必要な股関節の可動域が狭くなっているサインかもしれません。
今回は、浴槽をまたぐことが難しくなってきている原因と、自宅でできるセルフケアについてお伝えします。
※今回の内容は、手すりなど支えるものを持った状態での動きを想定しています。
見るべきは股関節じゃない!?またぐときの姿勢に潜む問題点

お風呂につかっていく際に、どのような入り方をしていきますか?
浴槽に対しておへそを向けて足を下ろしていく。
そういったパターンが多いのではないでしょうか。

このパターンはできなくなると、股関節に問題があると考えがちです。
股関節の上がりが悪くなったから跨げない、、
と感じる方が多いと思うのですが、実は体が猫背なってきてることが多いです。

つまり背筋を起こすことが出来なくなることで、股関節を曲げにくくなっています。


背筋が伸びていれば股関節を曲げやすいのですが、猫背になっていると既に股関節が曲がってしまっています。
そのため股関節を曲げる筋肉が普段からたるんでしまい、力を出しにくくなっています。
筋肉はどんなふうに働くの?|痛みと関係するしくみを解説
ここでイメージしやすいように輪ゴムを使って説明しますね。
輪ゴムを少し引っ張ってから手を離すと、勢いよく戻ります。
でも、輪ゴムがたるんだままの状態では、そこからはほとんど力を出せません。
そのまま力を出そうとすると、かえって余計な力が必要になります。

そのため猫背で股関節を曲げようとすると、筋肉としてはとても働きにくくなります。
また筋肉を動かす力も多く必要になります。
浴槽に入る動作を変えてみよう|負担を減らす入り方の工夫
根本的な解決では無いのですが、横向きから入るようにすると入れる方もおられます。
猫背で股関節を曲げる筋肉がたるんでしまいますが、
足を外に広げる筋肉なども股関節を曲げる動きに参加できます。
そのため足が上がりやすい傾向があります。
もし横から入れるのでしたら、そちらから入ってみると入れたケースもあります。

基本浴槽を跨ぐ際は何か支える物があると転倒のリスクを減らすことが出来ます。
跨ぎにくくなってきたのであれば、手すりなども有効な手段になることがあります。
是非検討してみてください。
ではそれでも入れないといった方に対してのケアに移行していきましょう。

ケアをご紹介する前に!
今回ご紹介するケアは、体に強い痛みがない方、今まで手術を受けていない方(特に背骨、股関節)に対して提案をするものです。特に股関節に人工関節など入れている場合は、脱臼等のリスクもありますので、必ず医療機関の評価を受けてください。また少しでも気になる症状がある場合は受診をお勧めいたします。
自宅でできるケア方法

股関節が曲げにくい原因として猫背の問題があります。
そのため、背筋を伸ばしていく練習を入れていきましょう。
背筋を良くする時は肩甲骨同士を寄せるようにすると、背筋を鍛えることが出来ます。

この時に胸が張ってくるような感じがしたら上手くいっていることが多いです。
またお尻の筋肉が固くなっていたり、弱っていると猫背を助長することがあります。
そのため股関節のストレッチを行っていきましょう。
股関節の柔軟性を獲得するために膝を持ってまっすぐではなく、やや外側に足が内側にちょっと入ってくる位がいいですね。
ややがに股にするイメージで膝を自分に近づけるように曲げていってください。

再度注意ですが、股関節の手術をしている方はこのストレッチが禁止の場合があります。
特に人工股関節の手術をしている方は脱臼のリスクがあるからです。
行う場合はかならず医療機関に相談をしてください。
さらにそこから横向きになって足を開く練習をしていきます。
この練習によってお尻の筋肉を鍛えることができます。

この2つの練習をしても、跨ぎにくい場合は、ふくらはぎの筋肉が弱っているかもしれません。
踵両方くっつけて、持ち上げる練習をしてみてください。

跨ぎ動作行う際に、片足で体重を支えることが出来ないと、跨ぐ方の足が高く上がりません。
無理のない範囲で試してみてください。
まとめ

今回は、浴槽をまたぐことが難しくなってきている原因と、自宅でできるセルフケアについてお伝えしました。
以前はお風呂に浸かれていたのに、今はそれができない…これはとてもつらいことだと思います。
またぐ動作が難しくなっている背景には、猫背や股関節・ふくらはぎの筋力低下が関係していることがあります。
ぜひご自身の体の状態をチェックし、無理のない範囲でケアに取り組んでみてください。
今回の記事が、少しでもお役に立てば嬉しいです。
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最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を参考にされる際は、決して無理をせず、痛みのない範囲で取り入れていただければ幸いです。
なお、疾患・既往歴・身体的な特徴は一人ひとり異なります。
そのため、本記事の内容がすべての方にとって効果的であるとは限らず、改善や予防を保証するものではありません。
また、当サイトの情報を参考にされたことで生じた損害等について、当方では責任を負いかねますことをご了承ください。
それらを踏まえたうえで、ご自身の判断で無理のない範囲で活用していただければと思います。
以上、ユウセイでした。

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