
お腹がじとっと重たいわ
痛みがある訳ではないんだけど…

食べ物が悪かったんですかね?

そうかもね!
でも食べ物が原因じゃないこともあるよ!
リハビリの現場で、
「お腹が重たい感じがする」とお話しされる方はいませんか?
強い痛みではないものの、みぞおち周囲の違和感は不快感につながりやすく、
体を動かす意欲の低下を招くこともあります。
活動量が低下すると、筋力や体力の低下につながり、
さらに動きにくくなるという悪循環に陥ることも少なくありません。
今回は、お腹の重たさを感じるケースについて、
リハビリの視点から評価と対応の考え方を解説します。
🧩 本人の背景と動作を確認する
ハナさんの既往歴
変形性側弯症
糖尿病
症状と生活状況
・みぞおち周辺に重だるさ(NRS5程度の不快感)
・座位・立位ともに持続
・日中は座位中心の生活
・猫背姿勢が多い

また、以前はベッドで昼寝していましたが、
最近は机に突っ伏して昼寝する習慣が増えているとのことでした。

🔍 動作分析と原因の仮説
姿勢を観察すると、
- 胸椎・腰椎の後弯(猫背)
- 胸郭の前方圧縮
- 胸椎の伸展可動性低下
が認められました。
この状態では、
👉 横隔膜や腹部臓器周囲が圧迫されやすい
👉 呼吸運動も制限されやすい
といった影響が考えられます。
さらに、
- 机に突っ伏す姿勢
→ 後弯がさらに強まる
→ みぞおち周囲への圧迫増加
という負荷が加わっている可能性がありました。

その影響で、胃・横隔膜にストレスが生じたと仮説を立てました。
🧠 姿勢修正時の特徴
「背筋を伸ばしてください」と指示すると、
❌ 頸椎・腰椎の伸展がみられる
❌ 上を向く代償
が出現し、
胸椎の動きがほとんど出ていない状態でした。
そこで、
👉 セラピストが胸郭を軽く引き上げるように誘導
すると、
👉 みぞおちの不快感が軽減
という反応が得られました。
そのため、猫背によって胃・横隔膜が圧迫され、
みぞおち周囲に不快感が生じている可能性を考えました。
👐ケアの考え方とアプローチ
問題点
・猫背で常に胃・横隔膜が圧迫されている可能性
・昼寝姿勢により圧迫が増強している可能性
① 胸椎主体の姿勢修正
猫背を可能な限り修正し、胸・腰椎後弯を緩和していく事を治療の軸とします。
また自身で一時的でも猫背を修正できれば、修正している際は胃・横隔膜の圧迫は緩和できます。
常に胃・横隔膜を圧迫させない事で、症状の緩和を図る事としました。
ハナさんは背筋を起こす際に、胸椎の可動が乏しい状態でした。
皺を左右から剣状突起方向に誘導し,さらに体幹上部前面皮膚を上方へ誘導すると,体幹伸展が行いやすくなる。
山口三國・福井勉・入谷誠.結果の出せる整形理学療法 運動連鎖から全身を見る.株式会社メジカルビュー社.2009,89.
上記の知見から、
👉 みぞおち周囲の皮膚を中央へ寄せる
👉 上方へ誘導する
ことで、
✔ 胸椎を支点とした伸展が出やすくなる
✔ 頸椎・腰椎の過伸展を抑制できる
と考えました。


② 呼吸を活用した抗重力伸展
また深く吸気しながら姿勢修正を行うことで、
→ 横隔膜の活動を促す
→ 自然な体幹伸展が得られる
👉 無理のない姿勢改善が可能となり、過度な頚椎・腰椎の動きを抑制しました。

この治療を行うとみぞおち周囲がスッとしてきたと反応が得られました。
👉️抗重力伸展胃・横隔膜の圧迫を緩和し、
呼吸によって横隔膜が活動した事も理由として考えられます。
治療後NRSが5→2まで改善したため、自主訓練としました。
③ 生活習慣の調整
- 机でのうつ伏せ姿勢を中止
- ベッドでの休息へ変更
👉 持続的な圧迫を減らす環境づくりを意識しました。
1週間後症状の改善を認めました。
まとめ

今回は、
✔ 猫背姿勢
✔ 昼寝時の姿勢習慣
✔ 胸椎可動性の低下
が重なり、
みぞおち周囲の不快感につながっている可能性を考えたケースでした。
お腹の違和感は、
👉 内臓だけでなく
👉 姿勢や呼吸、生活習慣
の影響を受けている場合もあります。
生活の中で変化があった場合は、
その影響も含めて評価することが大切です。
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最後に(免責)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。
目の前の患者さんへの適応可否は、各自の評価と専門職としての判断に基づいて実施してください。
患者さん一人ひとりで疾患・既往・身体特性が異なるため、記載内容がすべての方に同様の効果をもたらすとは限りません。
本記事を参考にして生じた損害等について、筆者は一切の責任を負いかねます。
あらかじめご了承ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、ユウセイでした。

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