
片足立ちができないの!

片足立ちは結構難しいですよ?

でも今度の受診の時にテストがあるの
なんとかならない?

分かりました!やってみましょう!
最近ではテレビなどでも「ロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)」が取り上げられることが増えてきました。
健康意識が高まる中で、早歩きや片足立ち、スクワットなどを日常に取り入れる方も多くなっています。
一方で、「片足立ちができないんですけど、大丈夫でしょうか?」といったご相談もよくいただくようになりました。
実は、片足立ちは転倒予防や体の安定性に関わる大切な指標の一つ。
今回は、そんな片足立ちの重要性と、自宅でできるセルフケアの方法について、理学療法士の視点からやさしく解説していきます。
どうして片足立ちは大事なの?

片足立ちの練習には、大きな目的のひとつとして「転倒予防」があります。
子どものころとは違い、大人、特に高齢になると転んだときのダメージが大きくなります。
転倒をきっかけに骨折し、入院や寝たきりの生活につながってしまうケースも少なくありません。
その為、日常生活の中でバランス感覚を養ったり、筋力をしっかりつけたりする事がとても大切です。
実際にリハビリの現場でも、「ふらつかずに立ちたい」「将来転ばない体づくりがしたい」といったご相談をよく受けます。
何秒できたらいいの?目安をチェック

片足立ちのテストは基準が設けてあります。
なお、片足立ちの持続時間が短くなると転倒リスクが高まることが知られています。
日本整形外科学会では、片足立ち時間が15秒未満の場合、運動機能の低下が疑われるとされています。
(参考:日本整形外科学会「運動器不安定症」「ロコモティブシンドローム」)
基準をクリアすれば絶対に転倒しないと言うわけでは無いですが、転倒のリスクは低いと判断されるようです。
逆に基準を満たしていないからといって落ち込んでしまうのももったいないと思います。
練習を始めた時と比較して、今がどうなっているかを考える方が建設的と筆者は考えます。
片足立ちがうまくできないときは?|安定して立つためのポイントとコツ

片足立ちがうまくいかない理由として、問題に上がるのがバランスです。
片足立ちは、ただでさえ狭い足の中に重心を入れなければなりません。
この時に足の裏が浮いてしまっていませんか?
母趾側が浮いてしまったり、逆に小趾側が浮いてしまったり、これでは支える面積が狭まくなり重心を入れるのが難しくなってしまいます。


片足立ちは、足の裏がしっかりと地面につく必要があります。
そのためには、ふくらはぎの筋肉を鍛えなければいけません。
少し難しい名前ですが、後脛骨筋・腓骨筋という筋肉を鍛えることによって、足の裏を安定させることができます。

さらに下腿三頭筋という筋肉を鍛えることによってより安定性を高めることができます。

これらの筋肉を鍛えるために、とても良いのが踵上げです。
しかし、ただ踵を上げてしまうだけでは、後脛骨筋と腓骨筋への効き目が分散してしまいます。
そのためお勧めしたい踵の上げ方としては、左右の踵をくっつけること、そして踵持ち上げる時に踵同士を離さない事です。

これがまた難しいです。
アスリートの方でも最初は難しいと言われる事もあります。
ですが徐々に慣れてくると、出来るようになってこられる方が多いです。
無理をしない範囲で、行ってみてください。
練習するときの注意点|安全に取り組むために気をつけたいこと

踵上げはバランスを崩しやすい練習です。
何かにつかまりながら実施する事をお勧めします。
また普段筋肉を使っていないと痛みが出やすい練習でもあります。
最初は1日に1〜3回程度で構いません。
痛みが出ない事を確認しつつ、徐々に増やしていって下さい。
まとめ

片足立ちは転倒リスクを確認する上で重要なテストになります。
裏を返せば片足立ちが出来る時間が長ければ、それだけ姿勢を安定させる能力が高いとも言えます。
今回紹介したふくらはぎの筋肉は、バランスに非常に関係します。
是非普段の生活で踵上げ、片足立ちを取り入れて、筋力低下・転倒を予防していきましょう。
この記事が、少しでも快適な毎日を送るヒントになれば嬉しいです。
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最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を参考にされる際は、決して無理をせず、痛みのない範囲で取り入れていただければ幸いです。
なお、疾患・既往歴・身体的な特徴は一人ひとり異なります。
そのため、本記事の内容がすべての方にとって効果的であるとは限らず、改善や予防を保証するものではありません。
また、当サイトの情報を参考にされたことで生じた損害等について、当方では責任を負いかねますことをご了承ください。
それらを踏まえたうえで、ご自身の判断で無理のない範囲で活用していただければと思います。
以上、ユウセイでした。

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