低い椅子から立つのがつらいのはなぜ?原因と自宅でできるケアを解説【Q&A33】

一般の方向け

最近、リハビリの現場では
「低いところから立ち上がるのが難しい」
という声をよく耳にするようになりました。

確かに、座面が高い椅子から立ち上がるほうが比較的ラクです。
これは、足に体重を乗せやすいからです。

しかし実際の生活では、ソファや床に近い高さなど、
低い場所から立ち上がる場面のほうが多い印象があります。

そこで今回は、
「低いところから立ち上がるのが難しい原因」と
「ご自宅でできるセルフケア」について、わかりやすくご紹介します。

なぜ低い椅子から立つのは難しいのか?

低いところから立つのが難しいのは、
👉 重心を前に移動し、体重を足に乗せることが難しいためです。

まず、高いところから立つ場合を考えてみましょう。

座面が高いと体を前に倒しやすく、
足首が硬い方でも立ち上がりやすくなります。

一方で低いところから立つ場合、
体は猫背のように丸まっていることが多く、

👉 重心が前に移動しづらい
👉 足に体重が乗せづらい

といった特徴があります。

さらに低い座面では、足首の柔軟性もより求められます。

足首が硬いと足を引き込めず、
踵が浮いてつま先立ちのようになってしまい、立ち上がりが難しくなります。

足首が硬くて立ち上がりが難しい場合は、
別の記事も参考にしてみてください。
足首の硬さに対してのケアをまとめています👇️

ここからは、
「足首は硬くないけど立ちにくい」方へのケアをご紹介します。

低い椅子から立ちやすくするための自宅ケア

どうしたら低いところから立ち上がれるようになるんでしょうか。

ポイントはシンプルです👇

👉 重心を前に移動し、体重を足に乗せること

そのために必要なのが、

  • 背筋
  • お尻の筋肉
  • ふくらはぎの筋肉

この3つの筋肉です。

背筋のケア

低い椅子でも背筋を起こすことで、重心が前に移動しやすくなります。

猫背のままだと重心が後ろに残りやすく、
体を前に倒しても足に体重が乗りにくくなります。👇️

👉 少し背筋を起こすだけでも、動作が楽になる場合があります。

方法:

  • 椅子に座って胸を張る
  • 肩甲骨を寄せるように意識する

さらに余裕があれば、

  • 仰向けになって肘で突っ張るといったような練習も有効です。

⚠️負荷が高いエクササイズになります。ゆっくりと無理のない範囲で行いましょう

腰は浮かさないようにしつつ、背筋に力が入っている感覚があれば上手くいっています。

👉 この訓練は「どれだけ上がるか」より「力が入る感覚」が大切です。
背中を持ち上げることにこだわらないようにしましょう。

お尻のケア

お尻の筋肉を働かせる場合は横向きで行います。

  • 股関節は90度にする
  • 足を開く動作を行う

👉 お尻に力が入っていることが重要です

股関節の角度が浅いと、低いところから立ち上がる際に必要な筋肉を使えない場合があります。

股関節の角度にこだわっていきましょう。

ふくらはぎのケア

椅子に座り(この時は普段の椅子でも良い)、

  • お辞儀をする
  • つま先に体重を乗せる

👉 踵は浮かさないように注意しましょう

つま先にやや体重を乗せて踏ん張る練習をしてみてください。

踵、つま先が床に着いて、踏ん張っているのが理想です。

難易度を調整してケアする

もし自宅に電動ベッドなどがある場合、ベッドの高さを低くして体をお辞儀するのも良い練習になります。

低い座面で踏ん張る機会を作ることで筋肉への刺激になります。

実際の立ち上がり練習

ケアを行った後は実際の立ち上がり動作へつなげます。

  • 無理のない高さから開始
  • 徐々に椅子の高さを低くする(負担がかかりやすいため)

がポイントです。

慣れるまでは、

👉 手を使って押し出す動作もOK
足に体重が乗ったまま、足全体で踏ん張る癖をつけていきましょう。

最終的には、
手を使わずに立てることを目標にしていきましょう。

安全に行うためのポイント

低い椅子に変えていざ立ち上がろう!と思ったら立てなかった…
そんなときのために、

  • 近くに支えを用意する
  • クッション、座布団で高さ調整する

👉 「立てなかったときの対策」を準備しておくことが大切です

座布団やクッションを使って座面を高くするなど、上手くいかなかった時の為に準備しておくと立ち上がれない!といったリスクを回避しやすくなります。

1cm低いだけでも負荷が違います。

低い椅子からの立ち上がりは負荷が高いため、無理は禁物です。
立ち上がれなかった時の対策も重要です。

ワンポイント(臨床でよくある工夫)

前に手をつく場所がある場合、

👉 支持物との距離を少し離す

ことで、

  • 体を前に引き込みやすくなる
  • 重心移動がしやすくなる

ケースがあります。

逆に近すぎると、
前に体を倒せず立ちにくくなることもあります。

細かいポイントですが、役立つことが多い印象です。

まとめ

低い椅子から立つためには、
👉 重心移動と筋力のバランスが重要です。
少しずつ段階的に練習し、無理のない範囲で取り組んでいきましょう。

①低い椅子から立ち上がるのが難しいのは、多くは重心を前に移動できず足に体重を乗せにくいためです。
②特に猫背姿勢やお尻・ふくらはぎの筋力が影響します。
③背筋を起こす意識と各筋肉へのケアが重要です。
④練習は無理のない高さから始め、徐々に負荷を上げていくことがポイントです。
⑤安全対策を整えながら、段階的に取り組んでいくことが重要です。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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最後に(免責)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を参考にされる際は、決して無理をせず、痛みのない範囲で取り入れていただければ幸いです。

なお、疾患・既往歴・身体的な特徴は一人ひとり異なります。
そのため、本記事の内容がすべての方にとって効果的であるとは限らず、改善や予防を保証するものではありません。

また、当サイトの情報を参考にされたことで生じた損害等について、当方では責任を負いかねますことをご了承ください。

それらを踏まえたうえで、ご自身の判断で無理のない範囲で活用していただければと思います。

以上、ユウセイでした。

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