CASE9 上肢にしびれ!?知っておきたい姿勢のみかた

リハビリ記録

こんにちは、ユウセイです。

理学療法士として病院・施設・在宅と関わりを持ち、経験も10年以上になりました。

今はその経験を活かして理学療法士としての治療と考え方を日々発信しています!

ハナ(仮名)
ハナ(仮名)

1日中手がしびれてるのよね

何とかならないかしら

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

しびれに困っている方は、多いですよね。

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

そうだね

なんとかしてあげたいでな

しびれは非常に不快な感覚です。

日常からしびれがあるだけで生活の質が下がることもあります。

疾患が原因になる事もありますが、姿勢から生じるしびれもあります。

今回は姿勢が原因で生じるしびれに、悩む方への対応を解説します。

治療の流れ

烏口腕筋の特徴を知る

しびれが生じやすい姿勢とは

治療する

烏口腕筋の特徴を知る

ハナ(仮名)
ハナ(仮名)

腕から指までしびれてるわ。

ハナさん しびれの評価

ハナさんは右上腕、右前腕外側、右母指から小指の腹側面にしびれが生じています。

ポイントとしては前腕外側から橈骨遠位端に痺れが強いことです。

上記の症状が出現した際は、烏口腕筋の関与を疑います。

烏口腕筋は烏口突起から上腕骨に付着している筋肉です。

特徴として筋腹の中を、筋皮神経が通過します。

烏口腕筋が何らかの原因で緊張し、神経を絞扼するとしびれ、疼痛が生じます。

烏口腕筋の作用(肩関節屈曲・内転・外旋)

前腕外側〜橈骨遠位端のしびれは烏口腕筋を疑う

筋腹の中に筋皮神経が通過する

しびれが生じやすい姿勢とは

姿勢の評価

頭部伸展、頚椎前弯は減少しています。

胸・腰椎後弯、骨盤後傾し猫背になっています。

ハナさんは右殿部に体重が乗り、右鎖骨が下制・屈曲。

右肩甲骨が下方回旋・外転しています。

胸・腰椎後弯、骨盤後傾すると、広背筋の緊張が亢進します。

すると肩甲骨、上腕骨は骨盤帯へと引き付けられ、肩甲骨は下方回旋、上腕骨は内旋に誘導されます。

また胸椎後弯は肩甲骨が前傾・外転します。

猫背が日常的になると、烏口腕筋は短縮位をとり続けます。

筋肉が短縮し続けると、循環の悪化、緊張の亢進が生じます。

その為、筋腹の間を通過している、筋皮神経にも影響が現れます。

評価は上肢の下方牽引テスト、Edenテストが陽性となりました。

下方牽引テスト

Edenテスト

患側上肢を下垂させた状態で、橈骨動脈の拍動を確認した後、肩を後下方に誘導する。

姿勢を出来るだけ起こして、顎を引くこともポイント。

その姿勢で橈骨動脈の、拍動を確認する。

猫背は烏口腕筋が短縮しやすくなる

テストにより腕神経叢の影響・肋鎖症候群の疑いがある

治療する

烏口突起の下方を、軽く指圧します。

指圧すると疼痛が出た為、もう片方の手で上腕骨を伸展・外転・内旋し伸張します。

伸張後もとに戻します。

この動作により、烏口腕筋の伸張・弛緩を、繰り返します。

圧痛が徐々に軽減したため、自動介助運動へと切り替えます。

この時腕がジンジンするような感じがするとの事でした。

不快感ではなかった為継続しました。

不快感がある場合、血流を圧迫によって抑制している事がある為、注意が必要です。

無理のない範囲で、伸張と弛緩を繰り返し、上腕・前腕部・手指のしびれが改善していきました。

しかし、しびれは改善しましたが、上肢全体が、重たいとの訴えがありました。

そこで評価として肩甲骨の後傾・上方回旋に修正すると、症状が改善しました。

その為肩甲骨の後傾・上方回旋に修正した位置で、深呼吸をしてもらい、緊張を整えました。

その後肩甲骨から手を離した後も、症状が改善しました。

その時点で、上肢の牽引テスト、Edenテストを再評価し、改善を確認しました。

ハナさんは不良姿勢により、烏口腕筋の緊張が亢進し、筋皮神経の絞扼が生じていました。

その為しびれが、生じていたと考えられます。

しかし肩甲骨のアライメントから、鎖骨下動脈の絞扼も背景にありました。

患者さんによっては、鎖骨下動脈の絞扼により手指に痺れが生じるパターンもあります。

どの治療で、どの部分に改善があるのかは、確認するといいですね。

しびれは烏口腕筋短縮の為、筋皮神経が絞扼されていた

猫背で鎖骨下動脈が絞扼され、テスト陽性+違和感が生じた

自主訓練の提案

鎖骨の挙上・伸展、肩甲骨の後傾・内転・上方回旋を促す、自主訓練として肩甲骨を、回す訓練を提案しました。

猫背を修正し肩甲骨のアライメントを整える

まとめ

今回は姿勢が原因で生じるしびれに、悩む方への対応を解説しました。

治療の手順は、以下の通りとなります。

治療の流れ

烏口腕筋の特徴を知る

しびれが生じやすい姿勢とは

治療する

今回烏口腕筋の緊張が亢進し、上肢のしびれが生じていました。

烏口腕筋の緊張を緩和した事で、筋皮神経の絞扼が改善しました。

しかし上肢の重だるさは、鎖骨下動脈の絞扼が原因でした。

肩甲骨を上方回旋・後傾し鎖骨下動脈の絞扼を改善すると重だるさが改善します。

おすすめ書籍

今回は烏口腕筋により、上肢のしびれが生じていました。

しかし痺れの原因は、多岐にわたります。

改善できる痺れとしては、胸郭出口症候群が挙げられます。

しかし理屈は分かっても、どのように治療をしたら良いか分からない、効果を出せない。

これは筆者自身の経験でもあります。

そんな同じような悩みを、感じている先生方、実習生の方々に、是非おすすめしたい本があります。

胸郭出口症候群以外にも、肩関節の疾患ごとに、概要と評価、治療も細かく乗っており、非常に参考になりました。

明日から使える知識がてんこ盛りです。

筆者自身、内容を咀嚼するのに何度も何度も読み返しました。

読めば読むほど、この本に出会うまでに学んできた技術、知識に結びつくような、感覚を覚えました。

とにかくおすすめですので、一読頂けますと幸いです。

最後に

この記事を参考にされる際は、目の前の患者さんに、紹介した評価・治療が適応できるか、判断して頂いたうえで、使用して頂ければ幸いです。

患者さん一人一人、疾患、既往歴、身体的特徴等異なります。

そのため、今回ご紹介した治療は、万人に対して、再現性を担保できるものではありません。

それらを踏まえた上で、参考にして頂ければ幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

以上、ユウセイでした。

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