CASE8 段差を昇る際に膝が痛む!

リハビリ記録

こんにちは、ユウセイです。

理学療法士として、病院・施設・在宅と関わりを持ち、経験も10年以上になりました。

今は理学療法士としての治療と、考え方を日々発信しています!

ハナ(仮名)
ハナ(仮名)

段差を登る時に膝がピリッと痛むの

なんでかしら?

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

膝が悪いんでしょうか?

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

そうかもしれんね

でも、膝だけが原因じゃないかも!

段差を昇降する際の問題として、膝関節の疼痛が挙がります。

膝関節の疼痛により、外出の頻度が減少し、以前行えていた交流や趣味の機会が失われる事は珍しくありません。

今回は段差昇段時の、膝関節の疼痛に悩む方への、対応を解説します。

治療の手順

疼痛部位の確認

膝関節の疼痛を生み出す扁平足

治療する

疼痛部位の確認

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

段差昇る時どこが痛いですか

ハナ(仮名)
ハナ(仮名)

段差を昇る時に、右膝裏から横にかけて、ピリッとするのよね

段差昇段時に膝裏〜外側面に疼痛が生じる

右下肢で段差を昇段し、左足底が地面から離れ時生じる

膝関節の疼痛を生み出す扁平足

ハナさん 姿勢評価

座位

座位姿勢〜立位姿勢は右膝は外反位であり、扁平足です。

立位

右下肢は大腿内旋、下腿外旋しており、膝関節外反位です。

too-many-toe-sign(下の図)

扁平足かどうか判断するために簡便な方法はtoo-many-toe-signがあります。

ハナさんは立位で確認すると、右足趾が左足趾よりも、多く見られる現象が確認されます。

また母趾球にタコが出来ており、荷重が母趾球側に優位になっています。

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

アライメントの崩れがあるね

1年目ユウセイ
1年目ユウセイ

そうですね!

母趾球のところにもタコができてます

右足部が扁平足

右下肢は大腿内旋・下腿外旋で膝外反位

ハナさん 段差昇段動作評価

座位、立位では大腿内旋、下腿外旋し、膝関節は外反位です。

階段を登る際に、更に膝関節の外反が強まっています。

この力が膝関節の、疼痛の原因と考えられます。

下腿外旋、大腿内旋し、膝関節が外反した際に負担がかかるのが、膝窩筋です。

下腿を内旋方向へ動かす作用を持ち、大腿骨外側上顆から脛骨の内側に付着します。

その為膝関節の外反位に強制されると、伸張され緊張が亢進します。

その結果膝関節の後面、外側面に疼痛が生じると考えます。

仮説が立ちましたので、大腿外旋、下腿内旋へ、少しずつ誘導し修正します。

強い力で誘導すると、組織が緊張し、上手くいきません。

修正したアライメントを保持し、段差を昇段してもらいました。

その際は、疼痛がありませんでした。

ハナ(仮名)
ハナ(仮名)

触ってもらっていると痛くないね。

最初は痛みが出そうで怖かったけど

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

恐怖感があるなら、左の踵を上げるだけなど段階を踏んでも良い

座位・立位から右大腿内旋・下腿外旋し、膝が外反位

昇段する時に自重が加わり、更に膝が外反位に強制される

膝窩筋が伸張されている疼痛の可能性がある

昇段する際に、大腿外旋・下腿内旋して昇段すると疼痛がない

治療する

常時大腿内旋しており、大殿筋の収縮は得られていません。

その為、大殿筋の収縮を促します。

大殿筋の出力が足りないと、膝の外反位が強まります。

次いで立位で、母趾球を床に接地したまま、大腿を外旋へ動かしてもらいます。

最も簡便な方法は、母趾球を床に接地したまま、お尻を締める事です。

お尻を締めるのは、骨盤底筋群の活動が重要です。

お尻を締めると、大腿外旋を促す事が出来ます。

ハナさんは意識的にお尻を締める事が、最初は出来ませんでした。

しかし、繰り返すと、徐々に出来るようになりました。

難しい場合は座位から、最終的には立位で、出来るようにしていきます。

ハナ(仮名)
ハナ(仮名)

案外、おしりを締めるのって難しいわ

大殿筋の収縮により、大腿を外旋方向へ誘導

最終的に立位で大殿筋を働かせる

お尻を締める運動は患者さんに分かりやすい

自主訓練で症状を緩和する

立位でお尻を締める訓練を、行ってもらいました。

支持物がなくても、お尻を締めるように、心がけてもらいます。

苦痛がないように、回数は朝昼晩5回ずつとしました。

1週間後、自主訓練を継続していき、疼痛の改善を確認しました。

まとめ

今回は段差昇段時の、膝関節疼痛に悩む方への、対応を詳しく解説しました。

治療の考え方としては、以下の通りになります。

治療の手順

疼痛部位の確認

膝関節の疼痛を生み出す扁平足

治療する

姿勢を確認した際に、左右差がある場合は、疼痛に関連している可能性があります。

その場合は、姿勢を修正する事で、疼痛の改善する場合があります。

扁平足や外反膝の兆候がある場合は、注意してください。

膝関節が外反位に強制されると、膝窩筋へのストレスが過多になり、膝の後面、外側に疼痛が生じる場合があります。

最後に

この記事を参考にされる際は、目の前の患者さんに、紹介した評価・治療が適応できるか、判断して頂いたうえで、使用して頂ければ幸いです。

患者さん一人一人、疾患、既往歴、身体的特徴等異なります。

そのため、今回ご紹介した治療は、万人に対して、再現性を担保できるものではありません。

それらを踏まえた上で、参考にして頂ければ幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

以上、ユウセイでした。

Instagramで最新記事のお知らせをしています!是非フォローをよろしくお願いします。(koturiha_y.t

コメント