
寝返りって一瞬で終わってしまいますよね

ほんとにね!サッと終わるよね
だからポイントを抑えて見るといいで
今回は、寝返り動作を分析する際の基本的なポイントについて解説します。
ポイントを押さえることで、動作を客観的に捉え、評価や治療へスムーズにつなげることが可能になります。
本記事では、寝返り動作を分析していくために必要な具体的なステップと臨床での活かし方を、理学療法士の視点からわかりやすく紹介します。
- 上肢(肩関節)の動きを理解する|寝返り時の役割に注目
- 負担の少ない寝返り動作とは?姿勢と運動のつながりを考える
- 上肢の動きが寝返り方向に追従しているかを確認する
上肢(肩関節)の動きを理解する|寝返り時の役割に注目
肩関節には8種類の動きがあります。
動きを覚える事で、どの方向に問題があるのかを推察できます。
とても大事な動きですので覚えておきましょう。




負担の少ない寝返り動作とは?姿勢と運動のつながりを考える

負担の少ない寝返りは、運動方向に肩関節が追従できているかが重要です。
左に寝返りを行う場合は、右の肩関節は屈曲・水平内転方向に動く事が重要です。
肩の動きが出る事で上部体幹の動きを出せます。
上部体幹には大きな重量をもつ胸郭もあります。
上部体幹を左側に動かす事で、自然と寝返りを行いやすくなります。
上肢の動きが寝返り方向に追従しているかを確認する
問題は肩関節が屈曲・水平内転しない場合です。


このパターン
肩が後ろに引けてるね
この動きになった時は是非ピンときましょう。
本来であれば肩関節は屈曲・水平内転します。
しかしこの動きは寝返り方向と逆に動いています。
動きとしては伸展・内転・外旋方向です。
これでは寝返りをうまく行えません。
寝返る方向に肩を動かした方が楽になります。
しかし患者さんも、好き好んでしている訳ではありません。
例えば、肩関節屈曲・水平内転の可動域制限を起こしている可能性があります。
もしくは右肩関節の固有感覚が低下し、肩関節の位置を理解できていないかもしれません。
はたまた筋力が足りず、寝返りの方向に右肩を動かす事ができないのかもしれません。
ポイントを押さえておけば、おのずとその動作が出来ないのはなぜか?と考える為、評価が浮かびやすくなります。
もし寝返りをしている時にこのような動きが見られた場合、是非見逃さないようにしてください。
知っておきたい!肩の痛みについて
寝返りの際に肩が引けてしまうと、疼痛につながる可能性もあります。
肩関節の構造ですが、伸展・内転・外旋すると、烏口上腕靱帯・上腕二頭筋・棘上筋(前部線維)・肩甲下筋には伸張負荷がかかります。
寝返りの度に肩にストレスをかけてしまうと、炎症が生じてしまう可能性があります。
寝返り方法を工夫して疼痛を予防しましょう。

まとめ

今回は寝返り動作を分析する際の、ポイントを解説しました。
寝返り動作は就寝時の体圧を分散します。
また起床してから初めの動きになりやすく、重要な動きになります。
寝返りに問題があれば、後々の動きにも問題が生じます。
寝返りを評価する為に、必要なステップは以下の通りです。
- 上肢(肩関節)の動きを理解する|寝返り時の役割に注目
- 負担の少ない寝返り動作とは?姿勢と運動のつながりを考える
- 上肢の動きが寝返り方向に追従しているかを確認する
誰しも楽に動ければ、それに越した事はありません。
しかし患者さんは効率的な動きが、何らかの問題によって出来ない事があります。
その動作を見逃さずに、評価・治療へと繋げていきましょう。
左側に寝返りを行う際は、右肩が屈曲・水平内転しているか確認します。
この時に肩関節が、寝返り方向と逆に引ける場合は注意が必要です。
特に肩に疼痛がある場合は、見逃さないようにしましょう。
寝返り動作における上肢の使い方や連動性の評価は、姿勢制御や動作の質に大きく関わります。
以下の記事も参考に、上肢・体幹の連動や動作の見かたを深めましょう。
✅ 寝返り動作の下肢の動きはどう見る?理学療法学生のための評価ポイントを図解で解説
✅ 上肢にしびれが出るのはなぜ?理学療法士が姿勢から見る原因と評価のポイントを解説【CASE9】
✅ 肩甲骨のみかた|理学療法士が解剖学とフォースカップルの視点から解説
最後に
この記事を参考にされる際は、目の前の患者さんに紹介した評価・治療が適応できるか判断していただいた上で使用して頂ければ幸いです。
患者さん一人一人、疾患、既往歴、身体的特徴等異なります。
そのため、今回ご紹介した治療は万人に対して、再現性を担保できるものではありません。
それらを踏まえた上で参考にして頂ければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
以上、ユウセイでした。

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