CASE4 失敗談 腰痛を出してしまった症例

リハビリ記録

こんにちは、ユウセイです。

理学療法士として、病院・施設・在宅と関わりを持ち、経験も10年以上になりました。

今は理学療法士としての治療と、考え方を日々発信しています!

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

準備運動終わりましたよ〜

起きて座ってくださいね〜

タケシ
タケシ

あれ、痛いぞ、、

座ってられない

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

痛いですか!

少し見させてくださいね

今回は筆者の治療中に、腰痛が生じてしまった経験を解説します。

良かれと思って治療した事が、患者さんにマッチせず、疼痛が生じる事があります。

そんな時は慌てず治療し、改善できれば、患者さんとの信頼関係を崩さずに済みます。

筆者が疼痛を出してしまった際に、どんな対応したのかを、解説していきます。

この記事でわかること

ストレッチで生じた腰痛に対しての対応

自身の治療で、疼痛を引き起こしてしまった場合、以下の手順で改善に努めましょう。

疼痛が生じた際に行う手順

タケシさんの疾患・背景を理解する

自分が治療した内容を振り返る

疼痛が出た原因を特定して治療を行う

患者さんの疾患・背景を理解する

タケシさんの既往歴

腰部脊柱菅狭窄症

脊椎の変形があり、両下肢に痺れが生じている

座位・立位で無理に背筋を、伸ばそうとすると腰痛が生じる

脊柱菅狭窄症とは

脊柱管や椎間孔が狭小化し、脊髄、馬尾、神経根が圧迫される事で腰痛、殿部〜下肢に痺れや疼痛、脱力、神経性間欠性跛行が生じる疾患

悪化肢位は脊椎伸展

症状が改善する肢位は、脊椎屈曲

屈曲する事で神経組織の圧迫を、軽減できる事が多い。

日常の姿勢を確認する

猫背でいることが多く、猫背にすると腰が楽との事。

猫背だと腰部の重だるさは感じますが、無理に姿勢を起こすと、脊柱菅狭窄症の影響で腰痛が生じます。

疼痛を避ける為、普段から猫背でいるとの事。

しかし長時間猫背でいると、腰部に重だるさが生じる為、触診を行い圧痛部分を確認しました。

触診時、右腰方形筋に圧痛があった為、血流の悪化が示唆されました。

長時間の猫背による、血流の悪化であると判断しました。

その為、血流の改善を目的に、ストレッチを実施する事としました。

猫背をとることが多く、腰方形筋に圧痛

猫背でいると腰部に重だるさを感じる

自分が治療した内容を振り返る

両股関節を担ぐようにして、ストレッチを選択しました。

腰方形筋の走行を考えて、左に回旋させて、伸張していくように心がけました。

ストレッチ中は筋肉が、伸張するのを感じてもらいました。

疼痛は軽度ありましたが、不快感ではないとの事であったため継続し、治療後起きてもらいました。

しかし起き上がると、普段は安楽な猫背のはずが、右腰方形筋部位に疼痛が生じました。

猫背ではなく、胸・腰椎を伸展方向に誘導すれば、腰方形筋の疼痛は軽減しました。

しかし伸展すると、腰部脊柱管狭窄症の影響により、腰部に疼痛、重だるさが生じました。

また苦痛により、継続する事はできませんでした。

臥床すれば疼痛が軽減しますが、疼痛で座位がとれなくなってしまいました。

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

その方は一人暮らしだったし、週一回の訪問だったから焦ったで

右腰方形筋のストレッチ後、猫背にすると疼痛が出現

胸・腰椎を伸展すると腰方形筋の疼痛は改善する

胸・腰椎を伸展する姿勢は、長くは行えない

疼痛が出た原因を特定して治療を行う

疼痛の原因を特定する

今回のストレッチの際には、右腸骨に下制する動きが生じています。

更に不快感ではないとの事でしたが、ストレッチ中に疼痛が出現していました。

赤羽根らは筋攣縮とは筋が痙攣した状態であり,血管の攣縮を伴っていることが多い。関節の周辺組織が何らかの侵害刺激を受けると侵害受容器が反応し,その信号が脊髄内に伝えられる。脊髄反射によって前角細胞のa運動線維に作用し,筋は攣縮を引き起こす。

筋攣縮の評価は伸張痛・圧痛所見・筋緊張・収縮時痛・伸張痛を見ることが重要となる¹)と述べています。

上記の知見から、ストレッチ中に、右腸骨が過度に下制され伸張刺激筋肉が損傷しないように守ろうとする反射)が加わったと考えます。

その為、腰方形筋の攣縮が、生じてしまったと考えられます。

疼痛は右腰方形筋部位に生じており、胸・腰椎を伸展に誘導すると、疼痛が猫背よりも軽減します。

胸・腰椎を伸展すると、腰方形筋は起始・停止が近づく為、腰方形筋への張力が軽減し、負担が軽減すると考えます。

その為疼痛が、軽減したと考えられます。

攣縮している筋は、緊張が高く、伸張しづらくなると考えられます。

猫背では骨盤後傾し、胸・腰椎が後弯する為、右腰方形筋は攣縮した状態で、伸張しなければなりません。

猫背になると、疼痛が出現する理由として挙げられました。

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

腰方形筋が攣縮して、遠心性収縮が困難になっているかも!

猫背で疼痛を改善する為には、腰方形筋の攣縮を改善し、骨盤後傾した際に、腰方形筋がスムーズに伸張される事が必要と考えました。

引用文献

1)赤羽根良和.痛みの理学療法シリーズ 足部・足関節痛のリハビリテーション.羊土社.2020,111-113.

ストレッチ中に疼痛が生じ、侵害刺激になった可能性がある

腰方形筋の攣縮で骨盤後傾・胸・腰椎の後弯時に伸張が困難

腰方形筋の機能を回復させる


骨盤後傾した際に、腰方形筋の攣縮を改善し、第12肋骨と腸骨が、円滑に離れる事が必要でした。

仰臥位で腸骨を両手で把持し、前傾から後傾方向に他動で誘導します。

そこから少し殿部を持ち上げ、骨盤後傾させる筋を活動させます。

お尻を高く、持ち上げる事が、目的ではありません。

疼痛がない事を確認しつつ、両腸骨を前傾へ他動に誘導します。

その後自動介助で、骨盤後傾して、お尻上げをします。

痙攣した腰方形筋を、遠心性収縮で活動させます。

また相反抑制による、緊張の緩和を、期待しました。

その後猫背になると、疼痛改善しました。

立ち上がり、足踏みをしても、疼痛が無い為、終了としました。

仰臥位で骨盤前傾から後傾へ促す

腹部の筋が活動し、腰方形筋の攣縮を改善

10年目ユウセイ
10年目ユウセイ

ストレッチをする時は、痛みや伸張反射が出ない範囲で行ってな

まとめ

筆者が疼痛を出してしまった際に、どんな対応したのかを、解説しました。

疼痛が生じた際に、以下の手順で対応しました。

疼痛が生じた際に行う手順

タケシさんの疾患・背景を理解する

自分が治療した内容を振り返る

疼痛が出た原因を特定して治療を行う

ストレッチは筋の緊張・循環を、改善させる為に、有効な手段です。

しかし思わぬところで、疼痛が生じてしまう事があります。

他動的なストレッチを行う前に、ある程度自動介助運動で、確認すると良いです。

ストレッチの動きを、どこまで動かせる事ができるのか、確認しておくと、リスクを軽減できます。

最後に

この記事を参考にされる際は、目の前の患者さんに、紹介した評価・治療が適応できるか、判断して頂いたうえで、使用して頂ければ幸いです。

患者さん一人一人、疾患、既往歴、身体的特徴等異なります。

そのため、今回ご紹介した治療は、万人に対して、再現性を担保できるものではありません。

それらを踏まえた上で、参考にして頂ければ幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

以上、ユウセイでした。

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